初めてのマンション売却でも困らないマンション売却時の流れをわかりやすく解説します。
マンションの売却の検討をして相場を知るところから物件の引き渡しまでを大きく8STEPに分けて詳しく解説します。
「家族構成が変わった今、このマンションは狭すぎる」「老後のために住み替えたい」、そう考えたときに思いつくのが「今のマンションを売って、新しい場所で暮らそう」という選択肢です。
しかし、不動産売却は難しそうで、どこから始めてよいのかわからない人も多いでしょう。一般的な不動産売却には以下のようなステップがあり、ぜひ知っておきたい"心得"もあります。
【STEP 1】「売りたい」そう思ったら、まずは相場を知る
「このマンションを売りたい!」そう思ったら、まずは「いくらぐらいで売れそうか?」という売却価格の相場をご自身でイメージしてみることから始めましょう。相場を知ることで、次に住む家やマンションの購入計画を立てやすくなります。最近では、インターネット検索でおおよその金額を把握することができます。
【STEP 2】不動産会社に相談する
より正確な相場を知るためには、住んでいる家やマンションの状況、過去の成約事例、毎年変わる路線価、新線の建設計画など、様々な条件を組み合わせることが必要です。
そのためには、信頼できる不動産会社に「私の家はいくらぐらいで売れるのか?」と聞いてみることが必要です。
また、不動産の売却には、税金や仲介手数料など様々な費用がかかりますが、不動産会社に相談することで、その費用がどれくらいかかるのかを知ることもできます。
たくさんの不動産会社がありますが、最初はインターネットなどで数社に気軽に問い合わせるところからスタートしてみましょう。
【STEP 3】査定を依頼し、不動産会社を決定する
【STEP 2】で選んだ不動産会社数社に査定を依頼しましょう。査定には様々な方法があり、まずはインターネットで査定を申し込んで、おおよその査定額を知ることもできます。例えば「今は特に急いでいない」、「とりあえず金額を知りたい」という人なら、インターネット査定から始めてみてもよいでしょう。しかし、正確な査定額を知りたいのであれば、やはり訪問査定を受けるのがベストです。築年数はたっているものの丁寧に使われているマンションや、水回りを快適にリフォームしている物件、マンションの目の前に新しく商業施設ができたなど、その物件の価値は実物を見てみないとわからないことがたくさんあります。数社から訪問査定を受け、査定額が出た後は、いよいよ実際に売却を依頼する不動産会社を選びます。
信頼できる不動産会社を選ぶ際に、「何を基準に信頼すればよいのか?」は売却を検討している人にとって、大きな悩みどころです。
- 売却する人の立場に100%立ってくれるかどうか
- 売却に役立つ情報(過去の取引事例など)が全て開示されているかどうか
- 売却に関するターゲティングや販売戦略を具体的に提案してくれるかどうか
~ここで知っておきたい売却の心得①「査定額と売却額は違う」~
実際に売却を依頼する不動産会社を「査定額の高さ」だけで選んでしまうのは、少し早合点です。なぜなら「実際に売れること」が大事だからです。「査定額」=「実際の売却額」ではありません。そこで査定額が出てきたら、それが現実的な金額であるかどうかを必ず不動産会社に確認しましょう。もちろん理想は高い査定額で、実際にその額で売れることです。そのための売却戦略などを明確に説明してくれる不動産会社を選びましょう。
【STEP 4】不動産会社を決めたら、媒介契約を結ぶ
査定額に納得でき、売却戦略も明確に説明してもらい、「よし、この不動産会社に頼もう」と決定したら、次はその不動産会社と媒介契約を結びます。媒介契約には3つのパターンがあります。
- 一般媒介契約...複数の不動産会社に売却を依頼することができます。知人が「買いたい」と言ってきた場合などは、売主自身で売買契約を結ぶことができます。
- 専任媒介契約...依頼する不動産会社は1社のみに限定しますが、知人が「買いたい」と言ってきた場合などは、売主自身で売買契約を結ぶことができます。
- 専属専任媒介契約...依頼する不動産会社は1社のみに限定されます。もし知人が「あなたの今売っているマンションを買いたい」と言ってきた場合も、必ず依頼した不動産会社を通さなければなりません。
不動産会社によって最初に提案する媒介契約の種類が違うこともあるため、不動産会社を決定する前にどの媒介契約を結ぶのかも確認しておきましょう。
【STEP 5】売却活動がスタート
不動産会社では、専任媒介契約又は専属専任媒介契約を締結した場合、売却の依頼を受けた物件を「レインズ(Real Estate Information Network System:不動産流通標準情報システム)」に登録します。これによって物件が不動産の流通に乗り、物件情報が他の不動産会社の目に触れることになります。売却活動が始まると、あとは不動産会社任せという人もいますが、「いったいどのように売り出してくれているんだろう?」と気になる人も多いはずです。その場合には、遠慮なく不動産会社に売却活動の状況を問い合わせてみましょう。
~ここで知っておきたい売却の心得②「物件の良さは売主が一番知っている」~
物件の最大のセールスマンは売主自身です。査定時やその後の不動産会社とのやり取りの中でも、「とにかく夜は静かです」、「この建付けの家具の木材は、もう手に入らない貴重なものなんです」と、どんどん物件の良いところをアピールしましょう。売却活動がスタートしたら、購入検討者が物件の内覧(見学)に訪れます。不動産会社の担当者から内覧者に物件の魅力をしっかりと伝えてもらうためにも、売主側のアピールが大切です。
【STEP 6】購入検討者が現れたら、交渉を開始
交渉は不動産会社の担当者を介して行うことになりますが、購入検討者から「あと100万円安ければ買うけれど」などといった値下げの要求が示されることがあります。ここは難しい局面ではありますが、売却する側の「このラインだけは絶対に守りたい」という希望も、ぜひ不動産会社には伝えましょう。
【STEP 7】売却が決定! 売買契約を結ぶ
売買条件が合意に至ると、売買契約を結びます。不動産会社はまず、重要事項説明書を作成し、買主側に重要事項の説明を行います。その後、売主・買主双方が売買契約書に署名・捺印し、売買契約が成立します。この時点で買主から手付金を受け取ります。
【STEP 8】物件を引き渡す
引き渡しの際に、買主から残代金が支払われます。この残代金の支払いによって、物件は買主のものとなります。売主側は登記申請や税務申告などを行う必要があります。